日本歯科医学会(住友雅人会長)主催による「歯科医療協議会研修会」が6月26日、「新技術・新機能(区分C)と先進医療を推進」をテーマに歯科医師会館で開催された。午前の講演では「平成30年度改定に向けた新たな医療技術提案」について、日本歯科医師会の堀憲郎会長、厚生労働省保険局の小椋正之歯科医療管理官、日本歯科材料工業協同組合の園田秀一氏が臨・官・産の立場から見解を述べた。午後の講演は「歯科における先進医療の現状と課題」(赤川安正広島大学名誉教授)、「有床義歯咀嚼機能検査法の開発から保険収載まで」(志賀博日本歯科大学生命歯学部教授)の2題が行われた。

 堀会長は、講演「歯科界の活性化への新展開」の中で、保険収載を切り口とする歯科界の活性化と今後の診療報酬改定に向けた対応(▽保険医療における医療機器のC区分、▽臨床検査の保険収載、▽新病名の検討、▽期中導入の効果検証)を中心に講演した。講演の中で、堀会長はCAD/CAM冠を例に期中導入後の影響にふれ「毎年6月に行われる社会医療診療行為別調査のデータによれば、平成27年5月請求分は前年の改定後に比べ、算定率は0.2%から0.83%となり、金額にして57億円から232億円に伸びている。当初の予想に比べ一桁以上上回り、想定しなかった伸びとなっている。26年4月の導入段階では、CAD/CAM機器を設置している歯科技工所は僅か0.51%のみであり、さらに互換性という条件を満たす機器はその3分の2に過ぎなかったため、導入しても取組みは進まないと考えられていた。こうした背景があり、1200点という適正な技術料が付けられたとも言える。その後、起こった材料不足の問題も言い換えれば活性化の一つであろう。『か強診』における口腔外バキュームも同様と考えることができる」とした。結びに、まとめとして「国の政策に対し歯科は常に後手にまわっている。早期に歯科からの提言をしていくことが必要と考えており、先ず研究機構等を中心に情報の収集、分析をしっかり行っていきたい。今後、日本歯科医学会、産業界、さらに行政を交えて歯科活性化会議を立ち上げて検討を進めていくが、産業界の活性化なくして歯科界に活性化は無いと思っている。また、政権与党と歩調を合わせるのは政策立案の段階から提言をするために必要なことと考えている。現在28項目の課題解決に向けて取り組んでいるが、歯科活性化会議については殆どの所管が横断的に関わり、一丸となって取り組んでいる」旨を述べた(詳細は小紙7月5日号に掲載)。