日本歯科医師会会長予備選挙の立候補届け開始日の1月6日、大阪府歯科医師会の太田謙司会長と日本歯科医師連盟の髙木幹正会長は立候補届けを提出後、アルカディア市ヶ谷で記者会見を行った。

午前10時に記者会見した太田候補は「国民にとって役立つ日歯のあり方を熟慮した結果、会長選挙に臨むことを決断した」と述べるとともに、大久保日歯会長の推薦文について「当初、大久保会長は後継者を推薦することは考えていなかったし、私も固辞していた。この時期に至り、大久保会長の日歯と日歯連盟の棲み分けを明確にするという意志を継ぐ者を推していきたいという考えから推薦をいただくことになった。過去にない異例のことであり、批判があることは認識した上でのことである」とした。髙木候補との政策の違いについては「髙木先生とは二度ほど話をしたが、一番の争点は日歯と日歯連盟のあり方にあった。髙木先生は両組織のトップを1人が務めることを強く主張していた。しかし、日歯は学術専門団体であり、診療報酬改定等で政治的なサポートをする日歯連盟とは全く峻別された組織であることが望ましいと考えている。日歯の交渉相手は厚労省・文科省など国の政策を司る立場の方が殆どであり、そこに政治マターが入ってくることはない。日歯は学術術専門団体としてやるべきことを行い、その後に政治的支援を必要とするところでは日歯連盟が正しい形で支援する。医政に金権体質が残っていた当時のように、誤った方法で予算が政治的に加算されたとしても良い話であるはずがない。この点については大久保会長と同じ考え方である」旨を述べた。

一方、髙木候補は午後5時から記者会見を開き、「我が国は人口減少を伴う超少子高齢社会に突入し、またグローバル化の波の中で時代は大きく変わろうとしている。こうした変化は医療においても例外ではなく、歯科医療もこの時代の変化を転換期と捉え、乗り遅れないよう世論をバックにブレのない軸足と新しい発想をもって、歯科医療会の環境改善に取り組み、飛躍・発展させなくてはいけない。総論だけの時代は終わり、緊急性・重要性の高いものから多面的な方略により具現化していかなくてはならない」と決意を披瀝した。その上で、歴代日歯執行部は時代の趨勢を踏まえた最善の政策を打ち出し努力してきたものの結果は得られていないことから、日歯を政策集団から政策実現集団にまで機能を強化することで解決していく考えを示した。併せて「日歯連盟会長職を通じて培った政官との深いパイプは会員に役立つものと確信しているし、即戦力のトップリーダーになれる」と自信を示した。社団と連盟の峻別に関して、髙木候補は両組織の会長を兼ねることが望ましいという趣旨の発言をしたことはないと否定し、峻別された中で、両組織がコラボできることが最善であるとの考えを述べた。※太田候補の3つの改革と5つの具体的な実行策、髙木候補の政策九箇条、ならびに記者会見の質疑の内容はデンタルタイムス21/1月15日号で掲載いたします。